ズーティーBOOK

楽しい仕事がしたい

インタビューや取材などで『浅野さんは仕事好きですか?』と聞かれることがあります。

仕事は好きですが、業務をこなすのはあんまり好きではないかもしれません。こなすというのは思考せずに言われたことを粛々とやるイメージです。

仕事をするということで社会との繋がりを得られたり、お金を得られたりすることはとても大切ですし、そもそも仕事をせずに生きていけたとしてもやっぱり仕事をしていたいなと思います。

仕事って好きと感じる時とそうじゃない時もあると思いますが、大切なのは『好きになれるように仕事をしているか?』ということであって、好きな仕事が目の前にやってくるということではないし好きな仕事だけを選んでやるということでもないのだと思います。 友人(仲山進也氏)が書いた《組織にいながら、自由に働く。》という本には、仕事は【仕事=作業×意味】と表現されています。好きな作業をしている時は楽しいと感じますが、好みではない作業をしていると当然楽しくない。その作業にどんな意味を持たせるのか?が重要なんじゃないのかと。

例えばわたしは大勢の前で話すことがとても苦手です。話すこと自体は好きなのに大勢の人に話をすると【誰がこの話に興味を持っているのかがわかりにくい】から、だんだんと誰に向けて話せばいいのかわからなくなってしまい、話していること自体がつまらないと思ってしまうからだと気づきました。
そこで『楽しくするにはどうすればいいんだろうか?』と考える。
誰かに話していると認識できればその人の興味のある話をエンドレスに話せる。でも大勢いたら相手が見えなくなる。そこで、モデレーターの人を壇上に配置してもらうことにしました。本来は進行してくれる人なのですが、講演を聴きにきてくれている人を代表して聞き手になってもらい問答してもらうのです。そうすると不思議なものでスライドでたくさんの資料を準備しなくても2時間途切れることなく、なんなら楽しすぎて時間が足りなくなるほどに夢中になって話すことができました。
【好みでない作業】→【好みの作業】にチューニングすることで仕事が楽しくなった。
【聴いてくれているのかどうなのかわからない人に話すのが好みではない】→【興味を持ってくれていると感じる人に話すのが好み】というチューニングです。

大勢の人の前で話すのが不得意。と思い込んで講演をすべてお断りするのではなく、好みの作業にできないか?と考えるわけです。逃げている間はやっぱり楽しくない。嫌だなと感じる仕事も一旦は引き受けて好みの形にできないか?と考えるのです。選り好みすると自分の成長もないし次のチャンスからも遠ざかる。楽しい仕事にたどり着くためにはやってみなければ始まらない。まずやらなければチャンスハンターにはなれなさそうですよね。

こうして、様々な仕事(作業)を楽しむ力が備われば、どんなことでも夢中でやることができるようになります。
そもそも好きな仕事なんて目の前にそうそう転がり込んではきません。自分がどんな風にやれば楽しくできるのか?夢中で取り組むことができるのか?を考えることができなければどんな能力があったとしても、それを活かすことはなかなかできないのではないのかなぁと思います。

そのためには、なぜこの仕事をするのか?を考えなければいけません。
講演は、ズーティーでやっていることをたくさんの人に伝えたい!ということが目的です。【講演で話してお金をもらう】という目的にすり変わればもはやわたしのやりたいことではなくなるかもしれません。2時間しゃべることではなく、2時間使ってズーティーを伝えること。これがわたしがやりたいことなんだと気づくことができれば、このことに簡単に気づくことができるのです。
今みんなの前にある作業は【達成】することだけが目的なんでしょうか?その作業自体を目的にするのではなく、そのプロセスが何を生み出すのか?そこに目を向けて《仕事を楽しむこと》を意識してみたら仕事はもっともっと楽しいものに変えられるのではないかと思います。

浅野かおり

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創業メンバー ●めんどくさがり●異常に忘れっぽい●普通がキライ●趣味を探すのが趣味●かっこいいアウトドアギアに萌える●世の中のオンナノコのテンションがちょっと高めだと世界が平和になると思って生きています。

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