2日間にわたり、現役大学生達6人がzootieに密着取材に来てくれました! テンション高めの考察(日大生@zootie神戸本社) 密着取材をしてくれた皆さんに『zootieはこんな会社だった』というレポートを書いて頂きました。 超かわいい柴犬を飼っている富田君。 たまに柴犬に見えることがありました(笑) とっても誠実なトミーなので、『テンション高めの女子』とか『かわいい』とかをものすごく誠実に理解しようとしてくれてたのが印象的でした。 彼の目にはzootieはどんな風にうつったのでしょうか。 トミーは商品企画チームに密着してくれました。
今回、商品企画担当の園村さんに密着取材をさせていただきました。
今まで「テンション高めの女子をつくる」という理念を理解するため、動画作成等してきました。しかし、なかなかうまくいきませんでした。
この密着取材を行う目的として、zootie(以下、ズーティー)の強み、経営者の仕事の中身を知ることにしました。なぜなら、初めから理念を真正面から理解しようとするから、理解することができないという考えになったためです。であるならば、それを構成する要素をその2つの目的から探っていったほうが理解できるのではと考えました。
ズーティーの強みとしての私なりの仮説は、「理念を明文化しているものの、うまく説明することができないが、ただそれを社員一人ひとりが考え続けているその行為」としました。これは経営者である浅野さんのインタビューで、テンション高めのシーンの例えがメンマのおやじに変わるように、うまく型にはまるテンション高めを表現することができない。無論、自分ではわかってはいますが、それをひとに伝えるときの良い例えが見つからない。ゆえに、それを考え続けるからこそ、ズーティーは強くいられるのではないかと考えました。
シャドーイングさせていただいた情報から、その仮説の結論として、「社員一人ひとりが個性を出せる職場環境ないしは企業文化であること」だと考えます。上から言われたことをただ機械的にこなすのではなく、『こうしたほうが効率的に仕事できる』や『この問題はこのチームだけの問題ではないから、他のチームの方にも相談しよう』といった具合に、一人ひとりに裁量権があると思いました。また、ぶっちゃけた話や外には言えないようなことを数多く話していただけたのも、そういった環境だからであると考えられます。これらを感じた具体的要素をこれから記そうと思います。
園村さんはまだ入社2年半で日が浅いそうです。もともと洋服を作ったり、着たりすることが好きだそうです。性格は、せっかちで面倒臭がりということもあり、データ管理での効率化を常に考えています。非常に合理的で冷静な判断をすることができる人なのだなと感じました。主観的に物事を考えるのではなく、客観的な視点で考えているように思います。主に扱っている仕事は、各モールの売上確認や販促、他チームとの連絡、相談です。
データや統計を毎日確認しているため、商品企画の際に役に立っているそうですが、園村さんは「興味がある」、「楽しい」という視点を持ちながら行っているそうです。
また、彼女は仕事が多いほうが逆に燃えるそうです。それは何故なのか。一般的にかどうかは定かではありませんが、やらなくてもいい仕事を進んでやること自体、すごいと思いました。この仕事をしたほうが昇進できるとか、給料アップとかいう報酬が無いのにもかかわらず、ただ行うのは「興味がある」、「楽しい」という気持ちだけなのだろうか。ひとえにお客様のために、好きな洋服のために、何より自分のためにということでしょうか。前職ではおそらく本当に自分のやりたいことができないといったことで退職したのでしょう。その面でズーティーは、彼女に適した職場であるといえます。+αの仕事を自分で考えて行動していることが彼女にとっての強みであると私は考えます。
ズーティーは商品を企画する際に、「この値段でこれなの!?」という価格以上の価値を大切にしています。商品企画は少数精鋭で、他社に比べて少ないそうです。しかし、あえてこの人数にすることで、情報共有が迅速にできる利点があります。そして一人ひとりの意識が高く、「これでいいや」という妥協は感じられなかったです。これも元々のそういう個性というか性格があってこそ行動できるものと考えます。また、洋服は15年周期と言われ、流行的スピードで変化するもの。今日売れていたものが、急に売れなくなることもしばしば。ゆえに、毎日モール毎の商品の売れ行き、アクセス数等のデータをすべて確認する必要があるのです。日売りよりいつ売れたのかを重視しているそうです。勿論、気温や天候、季節も重要です。これは最早、商品企画だけの仕事で片付くものではないと思います。他チームとの連絡を頻繁に行う園村さんの人柄だからこそ、成しえる価値なのかもしれません。
そして、各チームへの共通の質問として準備していた
・私がズーティーのターニングポイントと思っている2005、2006年の会社状況
・各部署で顧客情報はどこまで把握しているのか、顧客に感じてほしいことは、顧客の反応に対して社員はどう感じるのか
ということを聞いてみました。
2005年当時は初の楽天ショップオブザイヤーを受賞した後から、会社が一丸となって仕事をするようになったそうです。その当時、園村さんはまだ入社していなかったため、当時の状況を詳しく知っていたわけではなく聞いた話だそうですが、非常に忙しくただただ仕事をこなしていた状況だったそうです。
ショップオブザイヤー関連での話だと、昨年は一昨年が受賞できなかったこともあり、受賞に向けがむしゃらに仕事をしていたそうです。梱包配送の応援も部署問わず駆けつけることも多かったようです。その梱包発送の業務は全社員が研修で学ぶため、有事の際に発送応援をすることができます。そしてそんなに忙しい中でも、逆に忙しい時ほど集中することができるそうです。
それは個人単位だけでなく、集団でも力を発揮することができる。これは園村さんの意見ですが、他の社員さんもみなそうなんだそうです。
『チームごとにやり方は違えど、意識は同じである』。それがズーティーなのではないか、とも思いました。
続いて、顧客管理についてです。
顧客情報を主に把握しているのはカスタマーサービスですが、メーカーの情報は商品企画チームが主に把握しています。顧客情報という取り扱いには十二分に気を付けなければいけないものは、ケースバイケースですが全チームが把握していることはないそうです。しかし、アンケート用紙やレビューは共有されています。カスタマーからの細かい質問等の対応には、商品企画チームを絶対に通して行われます。その把握されていないものと把握されているものの差は何なのか。細かい顧客情報を記憶する必要はないが、「こういうお客様がいて、こういう流れで喜んでくれる」というプロセスの元を把握するという面では必要ではないかと感じます。
また、お客様からの電話対応であまりに専門的な知識を要する場合は、その専門のチームに任せ、より正確な回答を提示しているそうです。丁寧に対応することは、本当にお客様のことを想ってのことだと感じます。
園村さんが顧客に感じてほしいことは、洋服を着る楽しさを知ってもらいたいということと同時に、楽しいと思ってもらえるきっかけになることだそうです。彼女の個人的な考えとしては、洋服は体の一部的な存在であるからこそ、洋服でテンション高めになってほしいということです。
私が今まで4ヶ月間経験してきたように、個々人の思う『テンション高め』は違います。個々人の思うそれを社員それぞれが持っていて、社員それぞれのテンション高めを顧客にも感じてほしいということが伝わってきました。
では顧客の様々な反応に対して社員はどう感じるのか。
勿論、レビュー等の喜びのメッセージをみるとテンション上がりますが、否定的な意見、感想があるとテンション下がります。しかし、その不満足だと感じる顧客ができてしまった原因を考えることは、テンションが下がる前に無意識に先行するそうです。
以上のように、顧客のことを大切にする意識があることは、当然といえば当然。しかし、それだけではどこの企業とも変わりません。私が聞いた時のイメージでは、一つ一つの発言に感情が込められているように思いました。この日のために考えておいた内容ではないのだろうとすぐわかります。本当にズーティーの皆さんはお客様が好きなのだろうと感じました。逆もしかりで、お客様もズーティーを単なるブランドとして好きなのではなく、言葉には表しがたい要素を含んだすべてが好きなのだと思います。その密な関係もズーティーの価値でしょう。そういった風に思う社員をもつ会社は少ないのではないでしょうか。
大事にしているのは、買い物をするお客様だけではありませんでした。
“顧客”という枠組みで大事にするのではなく、“人”という大きな枠組みで大事にしていると総じて思いました。それが、FAXを送る時です。メーカーに発注するときにパソコンで打ち込んだ文章だけでは気持ちが伝わらない、もしくは冷たく感じられると思うようです。それを園村さんは個人的に手書きで追加文章を書くようにしています。他にも、電話での他のチーム間の連絡相談も多いですが、直接言えるのであれば直接話すようにも心掛けているそうです。。対消費者の仕事ではなくとも、社員やメーカーとのやり取りでも思いやりを持って行動すれば、その社員から社員へ、そして消費者へと波及していくのではないでしょうか。そういった考え方を彼女は持っていると密着取材をしていて思いました。
ズーティーではFacebookでも社員全体のグループを作り、委員会の連絡や仕事の相談、ちょっとしたどうでもいいことの投稿がされていました。そのほとんどの文章がフランクで、温かく感じました。そういったちょっとした気遣いであったり、自分を出せる環境があることが意外と大きい意味を持っていると感じます。それの積み重ねが、最終的には顧客のためになっているのではないのではなかろうかと思うところです。
朝礼の’あがーる’という仕組みも、言いたいことを言えるような機会だと思います。面白いエピソードを言うのも良し、つまらないエピソードを言うのも良し。それぞれに個性があり、間違いなどない。上司を気にせず自由に働くことができる、というのは語弊がありますが、上から何か言われることを恐れず、自分で判断したことを実行に移せるのは、簡単そうで簡単ではないとひしひしと感じました。
以上から、ズーティーの強みは、その個を出せる環境ないしは企業文化であることだと私は考えます。
大変有意義な2日間を過ごせました。誠にありがとうございました。
以上富田舜哉さんが見たzootieでした。