今月、楽天ドリームさんの取材で有人島日本最南端の波照間島へいってきました。
『移動販売がやりたい!』と震災の後に思ったことがキッカケ。
取材を機にやりたいことを楽天さんにプレゼンしてこの取り組みは6年越しに実現することができました。
洋服やそれにまつわるモノには【できること】がある
6年前、震源地近くに住むお客さまから注文があり『商品が届くインフラが復旧しているのか?そもそも本当に被災地へ商品をお届けしてもいいのか?』とスタッフから相談を受けました。
しかし備考欄には『こんな大変な時だけど少し落ち着いてきたので新しいバッグを気分転換に注文しました!』と。
その時わたしは、
あー!よかった!元気になろうとしている女の子が現地にいる!よかった!と心の底から思いました。
不謹慎だと言う人もいるでしょう。
でも、震災という大変な状況からなんとか元気になろうとしている人もいる。
洋服やそれにまつわるモノには【できること】がある。
そんなことがわたしにはとてもとてもウレシかったのです。
モノやお金を送るだけじゃなく、自分たちにできることはないのか。
とにかく考え続けて『やっぱりファッションを通じて力になりたい』とトラックに商品を積み込んででもいいから、いろんなところへ洋服のパワーを伝えにいきたい!それがこの想いのはじまりでした。
リアルとショップ。変わらぬキモチ
わたしたちには近くに服を買うお店があります。
忙しかったりしてネットで探すこともあります。
『わたしの地元にはひとつしか洋服屋さんがありません。そこで買うとクラスのみんなが同じものを着ることになるのでわたしはイーザッカマニアでお買い物をしています!』
そんなお便りをいただいたりしていると、ハンガーにかかった洋服を触るキモチや、試着室でのドキドキ、店員さんとのやりとりの楽しさを彼女たちにもぜひ味わってほしい。
そして、ネットで買うお洋服にも改めてそのドキドキを感じてみてほしい。
わたしたちはリアルのショップと変わらぬキモチで接客をしていることを伝えたい。
そんな風に思ったのです。
伝えたいことが他にもあるから頑張れる
お店のスタッフが各地で催事をやってくれています。
搬入、撤収、さまざまなスタッフの手を介し催事は完成していきます。準備や現場に入るとその大変さは想像を超えるものです。
でもいつも現場のスタッフからは
『ネットのお客さまがすごく喜んでくれていました!』
『また来て!って言っていただきました!』
『実物に触れて商品の良さをわかっていただけました!』
『こんなカワイイ店員さんがいつも接客してくれてるんですね!って言われました!』
とにかくテンションあがる声の多いこと多いこと。
いろいろ負担やコストも高い地方遠征にがんばれる理由はなんなのでしょう。
それはきっと洋服を売ることではなく、伝えたいことが他にもあるからなんじゃないのか。
新しいレインシューズを買ったら、憂鬱な雨が待ち遠しくなったり、コーディネートがうまくいった日にはいつもより人に逢いたくなったり。そんなことを伝えたいからなんじゃないのか。
わたしたちズーティーは、手間のかかることや面倒が多いことをよくやりがちです。なんでも効率的にやることもできるけど、そしたらそれは誰でもできるどこにでもあるものになってしまう。
わたしたちらしいっていうのは、わたしたちがやる意味だと思うのです。
わたしたちじゃないとできないことを大変だけど楽しんでやっていきたい。
もちろん効率化させることはとても大切ですけどね。
買う人と売る人ではなく、いっしょに楽しむ仲間
そんなキモチを胸に、最南端波照間で初の青空ズーティーを開催してきました。
人口500人の小さな小さな島。
今までイーザッカマニアでお買い物をしてくださったかたはなんと11名!
そのすべてのかたには逢えなかったけど、日本で1番キレイな海で1日限りですがお店ができたことは本当に意味のある一歩だったなと思います。
『わ~!ハンガーに服がかかってる~!』と言いながら、ものすごく暑いのにテントで作った試着室で試着してくれたり、島のおじさんが『これはまた来るの?』と声をかけてくれたり、テントや公民館の長机やパイプ椅子を貸してくれました。
お客さまからは、ネットで選ぶときの気持ちや到着したときのやりとりなんかをたくさん話してくださいました。
今回は取材ということで、海での開催でしたが特にそこにこだわりはありません。(大切な商品が砂や潮風で販売できないものになってしまう可能性があるから)
どこかの公民館やどこかのガレージを借りてやるので十分だと思います。今回は離島ということもあり催事ほどの商品もなくとても少なかったですが、本当に楽しそうに選ばれていました。
儲けになるようにするためにはまだハードルも高いけど、そんなことが当たり前にできるようにもっとファンの輪を広げていければいいな。
お客さまとわたしたち。
ここも仲間です。
買う人と売る人ではなく、いっしょに楽しむ仲間です。
今回はそれを思う存分感じた南の島への旅でした。